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ネットに落ちてた怖い話

第56章 昔田舎で起こったこと

集落から歩いて10分。

製材所や牛舎を抜けると、山側に大きな墓地がある。

そこからさらに5分程歩くと、Bが言う「鎖の道」が右手にあった。

車に乗ってたらまず気付かないであろう、幅2m程藪が薄くなっているところを覗くと、5m先に小さな鉄柱が2本あり、ダランとした鎖が道を塞いでいる。

鎖を跨ぎ、轍が消えかけ苔と雑草だらけの砂利道を少し歩くと、道は徐々に右へとカーブしていく。

鬱蒼とした木々に囲まれて薄暗いカーブを曲がっていくと、緑のトンネルの先からひときわ明るい光がさしこんでいた。

そこで川にぶつかり、道は途切れた。

今居る道の対岸にも、森の中にポツンと緑のトンネルのような道が見える。

対岸まではせいぜい10~15mぐらい。川幅ギリギリまで木々が生えてるため左右の見通しは利かない。

足元には橋台の跡と思われるコンクリートの塊があった。

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