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ネットに落ちてた怖い話

第62章 喪服の女

二つ目

問題の留学生2人なのだが、やつらは予定を切り上げて夏休み中に母国へ帰国した。

で、その見送りに生徒会の役員が何人か行ったらしいのだが、そいつらの話だとDとEは明らかに様子が変で、げっそりとやつれて常に周囲をキョロキョロと挙動不審に見ていて、ちょっとした物音にも過剰に反応したとか。

そして、なぜか2人とも両手をぐるぐる巻きに包帯で巻いていたらしい。

あとホームステイ先の家もかなり異常なことになっていて、なにか建物中から線香のような臭いがたちこめ、玄関のところにはあからさまにでかでかとお札が貼ってあり、明らかに「家そのものに何かあったのは確実」だったとか。

それと、DとEは両親が迎えに来ていたのだが、それ以外に首からロザリオ?を下げた神父か牧師のような人が付き添っていて、一緒に車に乗って帰って行ったそうだ。

ちなみに、その牧師か神父のような人も、日本語が通じていなかったっぽいのでDとEと同じ国の人のようだったと言っていた。


三つ目

俺は高校卒業後進学して地元を離れたので知らなかったのだが、今年のGWに戻ったときにあの空き家が道路拡張のために取り壊されたという話を聞いた。

そして、同じく帰って来ていたAから聞いたのだが、どうもAの中学校時代の友達がその解体に関わっていたらしく、Aが変なことなかったか色々聞いていたらしい。

それで聞いた話によると、解体中何度か「喪服を着た女」を見かける人がいたようで、当時少し噂になったとか。

Aの友達も夕方帰る時に見かけたらしい。そこで俺はあれ?と思ってAに聞いてみた。

「あのさ、俺たちあいつがガリガリに痩せてたから婆さんと見間違ったんだよな?でも話聞く限り容姿が違わないか?」と、

すると、Aもそれを不思議に思って友達に聞いたらしいのだが、その友達曰く「普通の女だった」とかでガリガリでも老婆っぽくもなかったと、その友達ははっきり言っていたのだという。

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