ネットに落ちてた怖い話
第6章 リゾートバイト(その後)
このおっさんが知ってて坊さんが知らないはずないだろ?
そう思うと、これだけの体験をさせといて、結局は大事なところを隠して話されたことにすげーショックを受けた。
坊さんを信用していた分、なんか怒りにも似たものが湧き上がってきたんだ。
タクシーが駅に着くと、おっさんが金を払うと言ったが俺達は断った。
早くこの場所から逃げ出したい、その一心だった。
坊さんが「大丈夫」と言った一言も、全部嘘に思えてきた。
それでも俺達には、あの寺に戻る勇気はなくて、帰りの電車をただただ無言で待つことしかできなかったんだ。