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ネットに落ちてた怖い話

第19章 双眼鏡

ドアを閉めて、鍵をかけて「うわーどうしようどうしよう、なんだよあれ!!」って怯えていたら、ズダダダダダダッって屋上への階段を上る音が。
明らかに漏れを探してる。

「凄いやばいことになっちゃったよ、どうしよう、まじで、なんだよあれ」って心の中でつぶやきながら、声を潜めて物音を立てないように、リビングの真中でアイロン(武器)を両手で握って構えてた。

しばらくしたら、今度は階段をズダダダダッって下りる音。

もう、バカになりそうなくらいガタガタ震えていたら、ドアをダンダンダンダンダンダン!!って叩いて、チャイムをピンポンピンポン!ピポポン!ピポン!!と鳴らしてくる。

「ウッ、ンーッ!ウッ、ンーッ!」って感じで、奴のうめき声も聴こえる。

心臓が一瞬とまって、物凄い勢い脈打ち始めた。
さらにガクガク震えながら息を潜めていると、数十秒くらいでノックもチャイムもうめき声止んで、元の静かな状態に……。

それでも当然、緊張が解けるわけがなく、日が昇るまでアイロンを構えて硬直していた。

あいつはいったい何者だったんだ。
もう二度と夜中に双眼鏡なんか覗かない。

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