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ネットに落ちてた怖い話

第38章 危険な好奇心5

『中年女』は俺を見上げるような形で、俺の目を凝視してくる。
しかし、その目からは『怨み』『憎しみ』『怒り』など感じられない。
真っ直ぐに俺の目だけを見てくる。

『あの時はどうかしててねぇ、酷い事したねぇー。。』
と『中年女』は謝罪の言葉を並べる。

俺はもう、その場の『緊張感』に耐えれず、ついに走りだし、その場を去った。

走ってる途中、
『もし追い掛けられたら・・・』
と後ろを振り向いたが『中年女』の姿は無く、ある意味拍子抜けた。

走るのを止め、立ち止まり、考えた。
さっきのは本当に本心から謝っていたのか?

俺は中年女を信じることが出来なかった。
疑う事しか出来なかった。
まぁ、『あの事件』の事があるから当たり前だが。

俺は小走りで先程の場所近くに戻ってみた。
そこには再びゴム手袋をはめ、大量のゴミの分別をする『中年女』の姿があった。

こいつ、本当に改心したのか?
必死に作業をする姿を見ると、昔の『中年女』とは思えない。

とりあえず、その日はそのまま帰宅した。

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