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貴方と私

第10章 涙




授業が終わる少し前、

保健室のドアが開いた。


「真衣。」

零嗚だ。

零嗚がきたのに、蓮くんは私を離さなかった。

シャッ

零嗚が私たちがいる
ベッドのカーテンを開けた。

「…れ…ん。」

「……。」

「蓮。真衣から離れろ。」

「…だ。」

「あ?」

「嫌だ。」

「なっ!」

私は、零嗚に背を向けていて、
お互いの顔が見えなかった。

二人が言い合いしてるのを、
何もできずに、
ただ聞いてるだけだった。



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