貴方と私
第16章 夏
入学してから、幾つかの月日が流れ、
来週から夏休みになった。
クラスでは、夏休みの計画をたてたり、連絡先を交換していたり、みんな楽しそうだった。
教室を見渡していると、蓮くんや零嗚、大稀の周りに人だかりができ、何だか少し羨ましかった。
「真衣っ。」
私が教室を出ようとしたら、
零嗚が呼び止めた。
『なに…?』
「俺、真衣の連絡先知らねぇから、教えろ。」
『なんでよ。』
「連絡出来ねぇと夏休み遊べねぇじゃん。」
『私遊ぶ気なんて無いです。』
「ひっでぇ!」
零嗚がぶつぶつ言いながら
自分の席へ戻っていく。
そしたら次は蓮くんに
呼び止められた。