こうするしかなかったんだ
第10章 奏太の告白
私のこと好きとか言いながら、姫葵のことを聞くと動揺するなんて…。
「相田くん何かあったの?姫葵に告白しろとか言われた?」
奏太の結構必死な告白も、姫葵の命令で言わされたのか。そうじゃなかったとしても姫葵と奏太が一緒にいる所を見たし、奏太の言葉を信じることはできない。
それに葉月には彼氏がいる。
こんなことであらぬ疑いをかけられたりしたら辛すぎる。
「私、今好きな人がいるの。だから相田くんとは付き合えない」
葉月はそう言って逃げるように家に帰った。