こうするしかなかったんだ
第10章 奏太の告白
葉月はそんな奏太の視線から逃れるように、ずっとうつむいていた。
何だか、奏太が怖いと思ったから。
「俺!ずっと三浦が好きだった。今もやっぱり好きだわ」
突然のことに戸惑う葉月だったが、どう断れば良いか必死で考えていた。
でも結局、素直に彼氏がいることは言えなかった。姫葵と繋がっていると思ったから。
「でも相田くん、姫葵と付き合ってるんだよね?」
葉月のその言葉に奏太は動揺していた。
「違うんだ。あれは三浦のこと相談しててさ」
「あれって…どれのこと?」
しどろもどろの奏太に葉月は不信感を抱く。