こうするしかなかったんだ
第11章 期間限定同棲
すぐに家のチャイムが鳴った。
カメラで確認すると奏太がいた。
「ちょっと行ってくるね」
「え、でも…」
「大丈夫。だけど俺が出たら鍵は閉めてね」
「そんな…無理です」
「大丈夫だから」
壱聖が外に出たらすぐ葉月は鍵を閉めた。
インターホンのカメラから様子を伺う。
「お前!誰だよ!」
奏太がすごい剣幕で壱聖につかみかかるのをみて、葉月はいたたまれなくなる。
「俺は葉月ちゃんの彼氏だよ」
「はぁ?」
「君も彼女いるだろ?」
「いねぇし」
「え?だって葉月ちゃんの友達の…松田さん?だっけ?その子のうち出入りしてるんでしょ?」