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こうするしかなかったんだ

第11章 期間限定同棲




「先輩はどこにいるんですか」

「病院よ。もうすぐ戻ってくるわ」

この会話以降、この女性警官からの質問に葉月は閉口した。

しばらくして葉月の母と壱聖と壱聖の家族が揃っていた。

葉月の母は壱聖の家族に頭を下げたままでいて、葉月も謝りたい一心でその場に向かう。

「頭をあげてください」

初めて壱聖の両親に会うというのにこんな形になってしまうなんて。

「あ!葉月ちゃん!」

壱聖の姉に抱きしめられた。

「ごめんなさい…」

「葉月ちゃん…」

なぜだか溢れてこぼれる涙。

「私のせいでこんな…」

絶望的な気持ちだった。




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