こうするしかなかったんだ
第12章 苦悩
人を好きになる事がどういうことか分からなくなった葉月。
夏休みの間、壱聖はほぼ毎日のように家に来てくれていた。
それでも何か進展する事がなかった…というより葉月がそうならないような雰囲気を作っていた。
もっと一緒にいたいと思う。ドキドキもする。触れたいとも思う。
それなのに。「だけど」って言葉が後に続く感じがして、それが何なのかは分からない。
考えれば考えるほど分からなくなって、面倒くさくなって、このままでいいやって結論になる。
好きな事には変わりないのだから…。