こうするしかなかったんだ
第12章 苦悩
それでもその日はいつかやってくる。
今日こそはって覚悟を決めていた壱聖が葉月の家に来た。
元々デートの約束をしていたその日。
そんな雰囲気を感じていた葉月は、そのデートの日を警戒していた。
だからか、夏だというのにスキニージーンズを履いた。小さな抵抗だった。
そして、そのデートの日を指定したのも葉月だ。
わざわざ生理の日を狙った。
この炎天下で生理2日目でクラクラするけど仕方ない…。葉月はまだ心も体も準備が整っていないのだから。
そんな葉月の思いは到底、壱聖に伝わる訳もない。
壱聖の少し強引すぎる流れにことごとく逆らう事で、雰囲気は最悪になっていった。