こうするしかなかったんだ
第4章 初めてのお泊まり
口論してからクラスでは浮いた存在になってしまった。
姫葵も教室に居たり居なかったりで、1人の時間が増えた。
唯一の救いの席もグラウンド側から廊下側に変わって、景色も何もなくなった。
ついてない…クジ運の悪さを恨んでは見たものの…とりあえず暫く我慢だ。
だけど時々、廊下を低く歩いて驚かすように姫葵が現れる。
それが何だか楽しみになったりしていて。
姫葵は学校にはいるみたいなんだけど、どこで何してるのか分からない。
でもお弁当は必ず一緒に食べてくれてて、私のお弁当をいつも羨ましそうに見るから、お母さんがなぜか姫葵の分まで作るようになっていた。