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こうするしかなかったんだ

第7章 夏のはじまり




この公園からも花火は見えているけど、そんなことはどうでも良くて。

ベンチに座ったまま、壱聖は葉月を抱きしめた。

いつもはただ抱きしめられてるだけの葉月も壱聖の背中に手を回した。

そうする事でお互いの気持ちが伝わる気がして、落ち着いてくる。

体を離すと自然と見つめ合う形になり、自然と唇が重なった。

葉月は恥ずかしさのあまり顔を上げる事が出来ずにいたけど、壱聖に頬をつかまれて目が合ってしまう。

もう1回しても良い?って壱聖に聞かれて、返事に困ってる間にまたキスされる。

顔から火が出るどころか、全身熱くてヤケドして溶けてしまいそうだ。

それからしばらくして家まで送ってもらったけど、道中何を話したのか、どこを歩いたのか分からない。

葉月はもう後戻りできないほど壱聖のことが好きになっていた。




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