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キミのとなり

第7章 不幸の意味

朝、相葉さんがぷりぷり怒りながら話し出した。

「ねー。思い出したんだけど。」

「なにを?」

「ニノさぁ、少し前に、『俺は結婚は無いなぁ』みたいなことを言ってたのに、こないだは『親に孫の顔を見せたい』とか言ってたよね。」

……

言ったね、確か。

「ニノだって言ってんじゃん!」

「そーだね。ごめんってば。」

「俺もそれ聞いた時、なんか悲しくなったのを思い出した。」

「テレビ用、雑誌用、って思ってても意外とくるよな。」

「ね。」

「ね。」

「これからもあるよ。」

「だね。」

「強くならないと…ね。」

「そうだね。」

強くなりたい。
今回は相葉さんに助けられたって改めて思った。

「雅紀。ありがとう。いつも救ってもらってる。やっぱりお前には敵わない。」

そう言って抱き寄せると、

「だから俺がずっとそばにいないと。」

えへん!って聞こえそうなイタズラな顔で笑うこの人を泣かさないように、
なにかあった時は俺が同じように救ってあげられるように、

強くなりたい。

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