キミのとなり
第10章 幼馴染み
放課後。
下駄箱に行く前に先生に頼まれて手伝いで職員室に寄った。
職員室を出て歩いてると下駄箱に向かうマサキとマネージャーが見えて速度を落とした。
マネージャーが一緒に帰ろうとかなんとか言ってるのをマサキが断ってる図かな。
「なんで?いいじゃん別にたまには。二宮君と毎日じゃなくてもー。」
「毎日じゃないといけないの、俺たちは。」
「変なの。」
「変で結構。」
「なんか…男同志で…変じゃない?彼女みたい。好きなの?」
マサキがなびかないから最初は可愛く粘ってたのが段々ムカついてきたのか冗談がキツイというか責めるような感じになっている。
「…そーだねー。好きだよ!大好きだね。」
満面の笑みでマサキはかわした。
「あっそ!ご馳走様!末長くお幸せにー!」
思いっきり嫌味な言い方でマネージャーは去っていった。
マサキが俺に気づいて、
「…見てた?」
…頷く。
「聞いてた?」
…頷く。
「カズ…顔…真っ赤だね。」
…そうだよね。だと思った。
火照ってるのがわかるもん。
「ウヒャヒャヒャヒャー」
いつものバカ笑いのマサキが俺の腕を引っ張って歩き出した。