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レット・ミー・ダウン【ARS・NL】

第7章 ビスケット【雅紀】

月曜日、出社するとデスクに個包装のクッキーが置かれていた。

ササキ「相葉くんからよ。」

見渡すと、みんなのデスクにも一つずつ置かれていた。

クッキーの包装には、ミッキーマウスのイラストが描かれていた。

デート、楽しかったんだろな。

そんなことを考えながら、クッキーを引き出しにしまった。

その日はしっかりと仕事を終わらせて、定時でタイムカードを押した。

社屋の昇降口に向かう廊下で、相葉くんとすれ違った。

〇「クッキー、ありがとう。ディズニー、楽しかった?」

雅「大変だったよー! 飲み会明けなのに、彼女が朝イチにビッグサンダーマウンテン乗るってきかなくて! もうヘロヘロ!」

そう言う相葉くんの顔は、笑顔でいっぱいだった。

〇「あの…、なんで先週はうちの晩ご飯考えてくれたの?」

思い切って、聞いてみた。

雅「あ、あの…。あの時の〇〇さん、深刻な顔してて、晩ご飯のメニューに悩んで死んじゃうんじゃないかと思うくらい怖い顔してたから…。」

〇「え、あ、へっ!?」

雅「ごめんなさい!」

相葉くんは、バツが悪そうに頭を下げて、走って行った。

私、そんなに怖い顔してたんだ…。

急に顔が赤くなった。

〇「恥ずかしい…。」

ハッとして時計を見た。

〇「いけない、コータのお迎え!」

私は駐輪場までダッシュして学童保育所まで自転車をこいだ。

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