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第12章 かわいいひと〜別れ〜



今日は三人でささやかながら忘年会。

仕事の愚痴や恋愛の相談までポンポン話題は変わり、お酒は進む。

久々に酔っ払ったなー。

このへんでセーブしとこ。

「翔さん、彼女とはどう?」

「んー、ま、ぼちぼち。」

「智くんは?彼女できた?」

「ううん。」

ふたりの会話をふわふわした気分で聞いてると俺にも聞いてくるから残念ながら上手くいってない話をした。

焼酎のグラスを傾けながら翔ちゃんが言う。

「同業者だったよね。まだ地方なの?」

「うん。冬休み帰って来ないんだって。」

「ありゃ。それは寂しいな。」

あ…

それだ。

大野さんの何気ない言葉に反応。

「終わりにしようと思ってさー。」

「そうなの?」

「帰って来いよとか言う言わないじゃないんだね。
そういえば俺、帰って来ないって言われても寂しいって思わなかったわ。」

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