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第32章 かわいいひと〜離れていても〜
部屋に帰ってきて、すぐに電話すればいいものの手を洗ったりコーヒーを淹れたりと動いていた。
ダメだ。
あいつが電話待ってる。
少し緊張しながら電話をかけるとすぐに繋がった。
「和也!」
勢いよく耳に飛び込んできた声。
「雅紀?ごめんね?」
「なんで謝るの!
そりゃ…心配したけど…」
「うん。」
「あの人たち…さっきガヤガヤしてたのは先輩たちで。酔っ払ってやってきて。玄関先で押し合いしてたら先輩の彼女が引き取りに来てくれたんだ。」
「そう。」
「そう…って。
ホントなんでもないからね!」
「わかった。」
「それよりメール見てくれた?」
「メール?
ごめん、ちょっと待って。」
耳から話した携帯を確認すると、そこに記された文字に嬉しさがこみ上げる。