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異彩ノ雫

第38章  十ノ月 ④




オレンジ味を帯びた
秋の日差しを背に受けながら
ゆるゆると坂を登る

枯れ葉の匂いが風にのって
追い越してゆく

登りきれば
ほんのわずか
天空に近づく心地して…

最後のひと足と同時に開けた視界
大きくひとつ 息をつく

ドームのような空…

あなたを想い
星の放たれる夜を待つ







【オリオン座流星群】


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