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異彩ノ雫

第77章  三ノ月 ②




舟を漕ぐ…



早春の光を湛える

水面を分けて



向かう岸辺に花は咲くのか

虹は想いをつなぐのか…

船底をたたく水音が

芒洋とした惑いを散らしゆく



そして 芳しき風の中

夢のかよい路さながらに

ただ 舟を漕ぐ







【舟航】



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