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異彩ノ雫

第7章  七ノ月 ③




窓から差し込むほの白さに

目を上げれば

雲をはらい

潤んだ光を投げる月



朱をまとい

蜜を含んだ如きその姿

艶めきながら宙をわたる



夏の闇は幻めいて…



この手に受けた月の雫

愛しい人へ捧げる真珠ともなれ







【月光】


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