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異彩ノ雫

第106章  六の月 Ⅱ ③




驟雨に追われた

軒先のショーウインドゥ



ガラス越しの小さな体は

凛として

遥かを見つめるグリーンアイには

雲間を走る稲光



幼い野生に心とらわれ

店の扉に手をかければ

雷鳴の轟きが

ひときわ高く背を震わす







【アビシニアン】



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