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異彩ノ雫

第111章  七ノ月 Ⅱ




一緒だよ
ずっと ずっと一緒だよ…


絡ませた小指の
華奢なぬくもりが
この季節になると
何故だか急に疼きだす


小雨の中を
幾度も振り返っては
遠去かる小さな背中…



果たせぬままの約束と
探しつづける記憶の中に
雨音ばかりが忍び込む







【雨模様】



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