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異彩ノ雫

第116章  随想 ③




浪漫、という言葉が好きです
浪漫、と口にするとき極上のチョコレートを舌に乗せたような甘やかさにうっとりとするのです

たとえば中世の騎士物語
いにしえ人の後朝の文
流転する宝石の妖しい輝き…


夢よりも時間の広がりを感じさせ、憧れよりもセピアの色濃い浪漫という言葉

ロマン、ろまん、roman…
やっぱり浪漫が一番心に馴染む気がします


浪漫をひとつとグラスに満たした美味し酒…
週末の暑気ばらいになるでしょうか







(了)



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