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異彩ノ雫

第12章  八ノ月




誰の手が天空に描いた絵か…



東に

朱のひと色 地平を走り

高みにほの白く 下弦の月が

けしむらさきの夜をまとう



朝の兆しと夜の戯れ

五感が震える



身じろぎもできぬまま

終(つい)と始のとけ合う刻に

遠く微睡むあなたを想う…







【曙】


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