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異彩ノ雫

第12章  八ノ月




この坂を

下りきれば海に出る



それなのに…

それだから……



吹き上がる風に

想い乱れ

胸に満ちる潮の香りが

狂おしい



還らないぬくもりを背中は探し

この ひと足をすくませる







【朝風】


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