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異彩ノ雫

第129章  九ノ月 Ⅱ




紫の衣をまといし影は
貴人の姿か
薄靄の中 朧に浮かび
心奪わるる

遠響く楽の音
翻る長き袖

雅な舞い姿に
ひと足を踏み出せば
にわかに大風の吹きあがり
景色をはらう


はじかれて
見回すあたりに
振り子時計と古書の匂い…


覚めやらぬ夢よ 今いち度







【白日夢】



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