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異彩ノ雫

第156章  十二ノ月 Ⅱ




会いたい
会いたくない…

迷う背中を
追い越してゆくアナウンス
発車のベルが鳴り響く

あの日
何故、の答えもないままに
目を逸らしたあなた
投げつけた言葉は
そのまま
私の胸で傷となり…

気がつけば
ホームは吹き抜ける風の中
テールライトが闇の先へ消えてゆく

立ち尽くすばかりの肩を
星明りが凍らせる







【15番線】


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