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異彩ノ雫

第173章  一ノ月 Ⅱ ⑤




── ここにいてよ…

と、握られた手は
あの日 するりとほどけた


虚ろな心 空ろな手


還らぬ時に涙をそそげば
やがて
浮かびくる かすかな灯り…

今ふたたび
華奢な指のぬくもりを
強く 強く包み込み
まだ見ぬ明日へ想いをつなぐ







【想い】


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