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異彩ノ雫

第174章  二ノ月 Ⅱ




暮れゆく空の下
轍を踏みたどり着いた扉には
ミモザのリース

── ここを開ければ…

触れる指先をかすめて
ほろほろと花は散り
あたりはたちまち金色に包まれる

まばゆさに
目を醒ます午前2時の夜の中
扉を探し 迷う両の手…

吐息をひとつ
ふたたびの眠りにおちてゆく







【扉】



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