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異彩ノ雫

第189章  三ノ月 Ⅱ ④




時がついばんだ夢の代わりに
本を一冊鞄に入れて
旅に出る

見知らぬ街の 見知らぬ風…
猫とすれ違うだけの細い路地

ゆるんだ靴ひものまま
小さなカフェで
元気でしょうか、と葉書に綴れば
溢れる想いに文字が 滲む

還ろう
君へと還ろう…

終わらない旅のつづきを
愛する人とするために……







【旅心】


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