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異彩ノ雫

第223章  七ノ月 Ⅲ ③




いつのまにか
私はひとり 旅をしていた


細い石畳の路地
突き当たりの小さなカフェ
そして
城塞跡から見渡す青い海…

やがて陽が沈む頃
燃え立つほどに染まる海を
見つめ
泣いていた


泣きながら 私は目覚め
頬の濡れたまま
あなたの名を呼んでいた…







【夢路】


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