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異彩ノ雫

第230章  八ノ月 Ⅲ ②




銅のケトルが
コンロの上で湯気をあげた…

待ち受けるガラスのポットが
注がれた熱に
ダージリンの香りを漂わす


ぼんやり見やる窓の向こう
息をひそめた営みの中
風景が白く光を放ち
身じろぎをする時の流れ…



からり…

グラスに盛った氷が夢をさまし
注ぐ紅茶から涼風を立ち上らせる







【ice tea】


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