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異彩ノ雫

第232章  八ノ月 Ⅲ ③




岬の突端は

荒涼として美しい



髪を

裾を

心を乱し

小さな感傷など

嘲笑うように吹き付ける風


そして

深く深く吸い込むような

青い沈黙の海



少年は

試すように身をさらし

やがて迎える旅立ちを 胸に描く







【岬】



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