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異彩ノ雫

第237章  九ノ月 Ⅲ




西の空を見つめる君は

とても静かで

茜に染まる片頬を濡らしていた



夕陽をみて 悲しくなったのか

悲しいから夕陽をみたかったのか…



僕は君に

聞くことができず

冷たい指先を繋いでいた







【片頬】


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