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異彩ノ雫

第24章  九ノ月 ②




なにとなく

静かに涙が流れる宵は

月明かりさえ疎ましく…



胸のうち鮮やかに

還らぬ日々が溢れ来て

綺羅の夢に しばし遊ぶ



やがて吹き込む風の冷たさ…



俄に心還れば

すだく虫の音が ひときわ染みる







【秋愁】


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