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異彩ノ雫

第239章  九ノ月 Ⅲ ②




電話の向こうから

窓をたたく雨音が聞こえてくる

二重奏のように

君のはしゃぎ声が

他愛のない一日を伝える


けれど

その声が濡れているのを

僕は 気付いてしまう…



雨はやがてやむだろう


君の流す涙は

僕の胸でいつ止まるだろう







【雨音】


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