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異彩ノ雫

第283章  三ノ月 Ⅲ ③




かすかな気配は

ふわり、と漂うシャボンの香り

しなやかに近づく

緑の瞳が妖しく光る



そっと目を伏せ 呼びかけるも

伸ばす指先に触れもせず

ソファに身をあずける君は

小さな王妃


夜に輝く銀の毛並み…



僕は

膝をつき くちづける







【銀色猫】


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