ただあなただけを見つめる
第21章 クリスマス
――――……
しばらくして、ガチャガチャと鍵の開く音がした。
ハッとしてテレビを消し、あらかじめ暁が買っていたクラッカーをひとつ手にする。
「夏帆~ただい……」
暁が部屋に入ってきたと同時に…
パァーーーンッ!!
思いっきりクラッカーの紐をひいた。
「!!?」
「メリークリスマス!
……なんて?///」
なんか私、こんなキャラじゃないから恥ずかしいな(笑)
気まずくなって暁をチラッと見ると、軽く放心状態だった。
「え……暁?」
「し………」
「し?」
「心臓止まるかと思った!」
………は?
「まじ今のダメだって!
俺脅かされるのまじ無理!
夏帆のバカー!」
「ええっ…」
ドサッとそのままベッドに倒される。
暁は苦しいくらい私を抱きしめた。
「……怖かった?」
「うん……。」
顔を見ると、暁は泣きそうな顔をしていた。
どうやら暁はこうゆうのめちゃくちゃ苦手らしい。
かわいそうなことしたけど、弱点を発見してしまった(笑)
「お化け屋敷とかホラー映画とか苦手なタイプ?(笑)」
「超大嫌い。」
「超の使い方おかしいよ。
ごめんね~。暁ってこうゆうの好きかと思った。」
まるで子供のようにしがみつく暁の背中をポンポンとたたく。
「かっこ悪ぅ……」
暁はそう言って落ち込んでいたけど、かわいい暁を見られて私はとても嬉しかった。