ただあなただけを見つめる
第24章 生きること
それから毎日旭さんがご飯を作ってくれる。
でも未だ食欲が戻らない。
食べては吐く、食べては吐くの繰り返し。
唯一喉を通るのは冷製スープだけで……。
「顔色悪いな。寝てる?」
「寝すぎなくらい寝てるよ。
なんか最近疲れてんのかな……熱っぽいし、食べてなくても吐き気やばいの。」
「ふーん…まさか妊娠とか?
生理ちゃんと来てる?」
生理……?
そういえば……
そう思いチラッとカレンダーを見ると、「あっ!」と声を上げる。
生理……まだ来てない?
まさか……。
「旭さん……」
「え、マジなの?」
「わかんない…」
旭さんが目を丸くしている。
私は信じられなくて口に手を当てていた。
まだわかんないけど…
暁の赤ちゃんがいるかもしれないんだ。