ただあなただけを見つめる
第25章 決意
「……夏帆……なんで……」
「久しぶり……だね。」
気まずそうに俯く暁。
肌は青白く、少しだけ痩せているように見えた。
「俺が連れてきた。」
「はぁ?!
余計なことすんなよ!」
暁が怒鳴る。
私は肩をすくめた。
「はぁ…帰ってくれ……。」
暁の一言に、私は口をつぐむ。
すると旭さんが言った。
「暁、よく聞け。
夏帆な、孕んだんだよ。」
「…………え」
驚いた表情を見せる暁。
私はまた泣きそうになった。
「お前との子供ができたんだよ。」
「嘘だろ……。」
私を見て、慌てる。
「嘘じゃないの……。」
震える声……。
暁はなんて言う?
暁はため息をつくと、こう言った。