ただあなただけを見つめる
第6章 半同棲
いつもそうだ。
やりたいならやればいいのに、暁は私に手を出すことはない。
「何で?」
「え?何?」
「何で手出さないの?」
私はその疑問をぶつけた。
暁は一瞬言葉を詰まらせたが、少しだけ照れ臭そうに言う。
「夏帆が心から俺とヤりたいって思うまで俺は我慢する。」
「プッ!何それ(笑)」
「俺にとっては重大なことなんだって!///」
バッと起き上がり、
思わず吹き出す私に暁はムキになってそう言った。
「じゃあ、頑張ってその気にさせてみてね?」
暁の頬を指でつっついて笑う。
「……おう///」
とても穏やかな時間だった。