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ただあなただけを見つめる

第20章 消毒液





家に帰ると、私は風呂場に向かった。

早くこの汚いカラダを洗ってしまいたい。



「お風呂入る…」

「一人で平気?」



心配そうな表情を浮かべる暁。



「うん。」

「やっぱり俺も入る!」



暁はそう言うと、私と一緒に脱衣所に入った。




――――……




シャーッとシャワーの音だけが響く。


暁は私の身体を丁寧に流している。



「……。」

「………。」



息がつまるくらい沈黙の空気…


いつもはうるさいくらいよくしゃべる暁が今日はとても静かだった。



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