テキストサイズ

もし国民的アイドルのマネージャーが風俗嬢だったら

第10章 桃井翔の事情①

「俺もあんな原稿書いてみたいですよ。
菜々子さんて優秀なんですね。羨まし……」
「あ、ちょっとごめん。先に行っててくれ」

菜々子からのメールを受信した。

『お粥と雑炊どっちが好きですか?』

てっきり恩着せがましい内容の
メールだと思っていた。

『菜々子が得意の方でいいよ』

病人を装ったら菜々子は甘えさせて
くれるだろうか。

……馬鹿か、俺は。

俺は未だかつて女に甘えたことも
甘えさせたこともない。

アシスタントディレクターが言っていた通り
菜々子は優秀だ。

恐らく俺よりも。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ