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Liar Game 〜1×5〜

第4章 疑惑の印



〜櫻井side〜


首元。


案外気づくの早かったな。


あれは涼野くんが眠っている間にこっそり付けたもの。


耳の裏に付けたから気づかないって思ったけど…


友達の奴、なかなか鋭いな。


櫻井「まぁ、別に気づかれてもいいけどね。」


だって俺が付けたってバレることはないから。


たとえ涼野くんがしゃべったとしても、俺は先にキスマーク付けられたって公表すれば涼野くんを潰すことができる。


涼野くんはそれを分かっているから、誰にも言わない。


櫻井「ふふっ」


さっきの涼野くんの反応。


マジ見てて飽きないわ。


ちょっと冷たくするだけですぐ落ち込んだ表情を見せる。


出た出た、寂しがり屋の聖輝くん。


ツンデレとはちょっと違うけど、理屈は同じ。


普段冷たい人がある日突然甘えてくると、ドキッとする。


ツンツンとデレデレの位置が逆になるけど、同じように利用した。


普段優しい俺が冷たく言い放つ。


そうすると涼野くんはどうなるか?


きっと、俺の予想通りに動いてくれるはず。


だって涼野くんって…


バカだから。


櫻井「ククッ…次会う日が楽しみだよ…涼野くん。」

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