Liar Game 〜1×5〜
第5章 罠
〜櫻井side〜
『地獄二堕チロ。』
かなり悪意のある言葉だな。
まさか涼野くんにそんな電話があったなんて……
櫻井「5回の着信はそれが原因か……」
デレツンの効果は得られなかった。
でも、無言電話を仕掛けた犯人のおかげで俺の株はぐんぐん上がった。
結果オーライってところか。
櫻井「ククッ…犯人もバカだよなぁ…」
非通知から電話の持ち主を特定するのは難しい。
しかし、逆探知なら可能。
事件性があると判断された場合は警察が動いてくれる。
普通の嫌がらせ電話なら大抵は話を聞いてくれない。
しかし、相手は涼野聖輝。
人気アイドルの依頼となれば、警察は動かざるを得ない。
警察が動かなかったせいで涼野くんにもしものことがあれば事務所やメディアが黙っていないから。
櫻井「さてと、愛しい愛しい涼野くんを怖い目に合わせた罰を受けてもらおうか……」
俺は事務所に電話を入れる。