Liar Game 〜1×5〜
第5章 罠
ニノに罠を仕掛けたのは宅飲みをした時。
俺のカミングアウトによって涼野くんに対してすっかりご立腹の様子。
これじゃあニノと涼野くんは一生和解できないね。
これを逆手に取って、俺は罠を仕掛ける。
櫻井「なぁニノ…もし涼野くんから電話かかってきたらどうしよう…」
二宮「どうするって、着信拒否に入れとけばいいじゃないの。」
櫻井「そうなんだけど…万が一非通知とかでかかってきたらさ…」
二宮「ふふ、知らないんですか?非通知相手にも着信拒否することできるんですよ?」
櫻井「えっ?」
二宮「翔ちゃんはauだから…「1481」に発信すれば非通知の着信拒否の設定してくれますよ。」
櫻井「えっマジで?」
二宮「で、解除する場合は「1480」に発信すればいいんですよ。」
櫻井「マジかよ…知らなかった…」
二宮「んふふ、この間大野さんに教えてもらったんですよ。」
櫻井「さっ智くんから?!」
二宮「えぇ、飲み仲間からすげぇこと教えてもらったって自慢げに話してましたよ。」
櫻井「自慢げにかぁ…何か智くんらしいね。」
二宮「ふふ、本当ですね。」
櫻井「いやぁ…でもこれはいいかも!」
二宮「ね?こうしておけば問題ないでしょ?」
櫻井「うん、ニノありがとう!」
二宮「いえいえ。」
櫻井「えっと…どうやるんだっけ?確か48…」
二宮「「1481」ですよ。」
櫻井「あぁ、そうだった。えっと…メモメモ…」
二宮「えっメモすることですか?」
櫻井「するよ!だってもしスマホ変えた時もう一回同じことしなきゃいけないし。」
二宮「ふふ、あなた記憶力いいんじゃないんですか?」
櫻井「こういうのは疎い方…」
二宮「へぇ…」
嘘。
本当はもう既に頭に入っている。
いや、実は前から知っていた。
でも、困ってるフリをしてわざとニノに非通知の着信拒否のやり方を教えてもらった。
え?
何でニノがそのやり方を知ってることを知ってるかって?
たまたま智くんとニノが話してるのを聞いたんだよね。
そう、盗み聞き。
智くんもいい仕事をしてくれるよ。
本当、どいつもこいつも利用しがいがある。