Liar Game 〜1×5〜
第5章 罠
実は智くんは俺の計画の協力者。
俺の為にいろいろ頑張ってくれたんだよね。
俺の身体に付いてるキスマーク。
涼野くんに付けられたって言ってたけど…
あれ実は智くんに頼んで付けてもらった。
そう、このキスマークは自作行為。
あの写真もあらかじめ録画しておいたニュース番組と時計を合わせ、日差しはアプリで加工した。
いわゆる捏造ってやつ。
どうしてここまでする必要があったかって?
だって、キスマークを付けることで涼野くんを捕まえることができるから。
そう、まるで犬をリードで繋ぐような感じ。
そしてニノをはめる為に使った非通知の着信拒否の方法。
あれも事前に俺が智くんに吹き込んで、わざと自慢げにニノに話してもらった。
さすが智くん。
見事な演技だったよ。
大野「あいつはどうなの?」
櫻井「涼野くん?ふふっ、もう心は完全に俺に向いてるって感じかな。」
大野「へぇ…でもあいつ松潤大好きっ子だろ?大丈夫なの?」
そう、問題は松本潤。
この間松潤と涼野くんが話していた時の涼野くんの態度。
あれは少なからず松潤に気があるという証拠だ。
だって顔真っ赤にさせていたからね。
あの光景を思い出すだけでイライラする…
櫻井「松潤を何とかしねぇとなぁ…」
大野「涼野の気持ちを完全に翔くんに向かせたらいいんじゃね?」
櫻井「気持ちかぁ…あと一息で堕ちるところまできてるけどね。」
大野「どうすんの?何か考えてるの?」
櫻井「まぁね。」
大野「へぇ…だったらおいらの出番はここまでかな?」
櫻井「いや、まだちょっと協力してほしいことあるんだよね。」
大野「ん?」
櫻井「それはまたいずれ話すよ。」
大野「おう、分かった。」
今智くんに離れてもらったら困る。
物語を書き上げるのに重要な人物だから。
まだまだ俺の為に働いてもらうよ。